中山美千代税理士事務所

遺産分割豆知識

Q1.

遺産分割に期限はありますか?

Q2.

遺産分割しないと困ることはありますか?

Q3.

遺産の一部だけを分割することはできますか?

Q4.

遺産分割はやり直しができますか?

Q5.

相続人の中に未成年者がいる場合はどうすれば良いですか?

Q6.

相続人の中に認知症の人がいる場合はどうすれば良いですか?

Q7.

相続人の中に行方不明者がいる場合はどうすれば良いですか?

Q8.

相続人の一人が海外に住んでいる場合はどうすれば良いですか?

Q9.

財産が自宅しかありませんが、相続人は兄弟3人います。
共有にするしかないでしょうか?



Q1.

遺産分割に期限はありますか?

A1.

特に期限はありません。

相続税の申告期限は10ヶ月以内となっています。この申告期限までに分割協議が完了していれば配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を使うことができますので、申告期限を目安にすると良いと思います。
また、遺産分割協議が完了するまでは、相続財産は全て法定相続分での共有となります。

Q2.

遺産分割をしないと困ることはありますか?

A2.

法定相続人が複数いる場合には、遺産分割協議が必要です。
ただし、遺産分割が出来ていなくても相続人全員の共有財産ですから、預貯金を引き出したり、不動産を売却することは相続人全員で行うことが出来ます。相続税額が多額になってしまいます。

・配偶者の税額軽減を受けられない
・小規模宅地等の評価減の特例を受けられない
・相続税の物納が出来ない
・農地等の相続税の納税猶予を受けられない

それ以外にも相続した不動産等を譲渡した場合の計算の特例である取得費加算は相続税の申告期限から3年以内の譲渡に限られていることにも注意が必要です。

遺産分割協議が調った場合は、口約束だけでなくきちんと遺産分割協議書として書面に残しておきます。遺産分割協議書がなければ、不動産登記も預貯金の引き出しも法定相続分以外は受け付けてもらえませんし、時間が経ってしまうと約束した内容が曖昧になってしまう可能性もあります。

Q3.

遺産の一部だけを分割することはできますか?

A3.

出来ます。

遺産分割協議書は1回のみと決まっているわけではありません。
不動産や有価証券の一部については早く分割協議を終わらせて、申告期限までに換金すれば納税資金を調達することも出来ます。

Q4.

遺産分割はやり直しができますか?

A4.

通常は、遺産分割のやり直しは認められないと考えた方が良いと思います。

遺産分割協議は、相続人全員の合意によって成立します。一旦成立(遺産分割協議書を作成して相続人全員が署名・押印)すれば効力が生じ、その協議内容に誤りがあったり無効となるような事実が判明しない限り、原則としてやり直すことは出来ません。
ただし、相続人全員が合意すれば実際にはやり直しを行うことは出来ます。一人でもやり直すことに納得しない人がいれば事実上不可能です。

遺産分割のやり直しの最も大きな問題点は”税金”です。
遺産分割のやり直しは、相続による財産の取得とは認められず、新たな財産の譲渡・交換・贈与と税務上はみなされますから、譲渡所得税・贈与税・不動産取得税などの税負担が生じます。
たとえば、当初の遺産分割で長男が相続したA土地を遺産分割協議のやり直しによって次男が相続することにした場合には、長男から次男に贈与したものとみなされて贈与税と不動産取得税が課税されます。
特に、当初の遺産分割協議書に基づいて登記した後のやり直しは、思わぬ税負担を強いられる結果となります。

Q5.

相続人の中に未成年者がいる場合はどうすれば良いですか?

A5.

未成年者は遺産分割協議をすることができません。
未成年者の代理人は通常は親(親権者)ですが、親も法定相続人となる場合には、利益相反となってしまうため、代理人になれません。
その場合は、家庭裁判所に「特別代理人」選任の申立てをします。祖父母を「特別代理人」として欲しいということはできますから親族内での遺産分割協議は可能です。
ただし、未成年者一人につき一人の「特別代理人」を選任することとなっている為、祖父一人で孫二人の「特別代理人」となることはできません。

Q6.

相続人の中に認知症の人がいる場合はどうすれば良いですか?

A6.

認知症によって意思決定能力が欠如していると疑われる相続人がいる場合には、遺産分割協議書に本人が署名・押印していても無効と判断されることがあるので注意が必要です。
意思決定能力の欠如の程度によって「成年後見」、「補佐」、「補助」という制度があります。家庭裁判所に親族が成年後見人などの選任の申し立てを行った上で遺産分割協議を進めていきます。

Q7.

相続人の中に行方不明者がいる場合はどうすれば良いですか?

A7.

遺産分割は相続人全員で行う必要があります。
行方不明者が遺産分割後に戻ってきて遺産分割の無効を主張することもあり得ます。
行方不明で失踪宣告の要件を満たしている場合には、家庭裁判所に申立てをします。
「失踪宣告」とは、生死不明の者を死亡したものとして法律関係を確定させるものです。
失踪宣告の要件を満たしていない場合には、家庭裁判所に「不在者財産管理人」の選任を申立て、選任された不在者財産管理人は「権限外行為許可」の申立てをすれば行方不明者に代わって遺産分割協議に参加し、遺産分割協議書に署名・押印することができます。

Q8.

相続人の一人が海外に住んでいる場合はどうすれば良いですか?

A8.

通常と同じように遺産分割協議をします。海外在住の人は印鑑証明書が発行されないので、代わりに日本領事館で「サイン証明書」を取得する必要があります。
また、住民票の代わりに 「在留証明書」も取得しておきます。

Q9.

財産が自宅しかありませんが、相続人は兄弟3人います。共有にするしかないでしょうか?

A9.

兄弟で不動産を共有で所有することはお勧めしません。
共有していると不動産を処分するのも大変ですし、兄弟それぞれに相続が発生すると従兄弟同志が共有者になるなど権利関係がますます複雑になっていってしまいます。
共有にしても問題がないのは、早期に売却することに合意している場合に限られます。もしも、その自宅に兄弟のうちの一人が住んでいるといった場合には、「代償分割」します。不動産を一人が相続して、他の兄弟には相続分を代償金で支払う方法です。
代償金の支払能力が問題となりますが、代償金は一括で支払うものと決まっていないので、相続人間で話し合って複数年に分割して支払うことも出来ます。
その他に、土地が広い場合には、相続する持分に応じて分筆できる場合もあります。



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